ソース:
Arnott: Debt Be Not Proud (IndexUniverse)
関連記事:
ファンダメンタル債券インデックスの4基準
アーノット教祖の記事ですが、ファンメンタル債券 RAFI インデックスについて、上記の関連記事よりも
詳しく書かれていました。ベースとなる考え方は、債券インデックスも、時価総額加重ではなく、その債務に
ふさわしい経済規模加重で決めようというものです。基準は
GDP
人口 (労働人口が望ましいが、統計が整っていないため総人口を使用する)
面積の平方根 (ロシアなどの広い国が有利にならないように、平方根を使用する)
エネルギー消費量
この結果どうなるかについて、ソース記事の表から一部抜粋しました。
| 時価総額 | GDP | 人口 | 面積 | エネルギー | RAFI |
先進国 | 89.5% | 62.4% | 19.1% | 35.3% | 54.1% | 42.2% |
新興国 | 10.5% | 37.6% | 80.9% | 64.7% | 45.9% | 57.8% |
あえてツッコミを入れさせてもらいますと、
・そもそもインデックスの基準が、この4つになる根拠がはっきりしません。
・単純に人口で経済力を測ろうとすると、付加価値のある産業かどうかで1人あたりの値が何倍も
変わってきます。ただ、産業の付加価値でウエートを付けると、金融セクターのようなハイレバ
産業が過大評価されがちなので(ハイレバ産業が不振になると、経済に与えるダメージが大きい)
その辺も修正しなければいけないなぁ…と考えると、かなり意見が分かれる基準といえます。
・面積も、平方根で調整する根拠があいまいです。
・エネルギー消費量ですが、自給率や効率も考慮しないと経済への影響が測れません。
2001年の古いデータですが、GDP 1ドルを生み出すために必要なエネルギーは、日本と中国で
10倍も差がありました。この調整も簡単ではないと思います。
これらの点を考えると、GDP 加重で十分じゃん? とも思えてきました。